- 着やすい洋服はパターン(型紙)を作る人の経験が無いと出来ません
- パターンがなぜ難しいか
- 高級感が出せるのは縫製技術がどの位かで、天と地ほどの違いが出ます。
- 着やすい服とはどういう物?
- ほとんどの方が気にしている事は間違った思い込みです。一部分ばかりを気にし全体を見ていません。ここに気を付けて下さい。
- どうしたら若くカッコ良く見せられるか
着やすい洋服はパターン(型紙)を作る人の経験が無いと出来ません。
- 昔はオーダー屋さんというのが有りましたが時代と共にそこはすべてブティックに代わりました。
- パタンナー(型紙を作る仕事をする人)はアパレルの中の職種の一つですが、デザイナーの 思い描くデザインに合った形に出来上がるかどうかはパタンナーの腕次第なのです。
- 毎日夜遅くまでパターンを引いて 10 年たってもアバウトわかったかな?程度しか習得出来ないのです。
- 今の様に学校出たての若い子がキャド(パソコンで、パターンを引く)を使って引いたまま海外に送って裁断して縫ってしまうというのは、期待する方が無理なので、教えてる人が友達に居ますが「恐ろしいよー」っていうのは最もなのです。
- 大きな会社は基本パターンというのが有ってそれを使ってチョコっと修正して又作るという工程を得ていますので大きな失敗は無いかもしれないですが新しいデザインを自分で引くというのは無謀です。
- お仕立て屋さんの時代は、住み込んだりしてやはり 10 年 20 年と修行時代を過ごしておら れます。
パターンがなぜ難しいか
- 例えばバストサイズといっても鳩胸でサイズが大きいのか(骨格が大きいか)胸が大きいか等体は丸いですので、形状が違うんですね。それによってパターンは当然違ってきます。 身頃が変わるとお袖も変わります
- おなか周りが大きいと言っても骨盤が張ってる人もいれば単に太鼓腹の人もいます。 おまけに真後ろのヒップが下がっていると、ボトムはとっても難しいのです。
- 衿付けも肩甲骨が飛び出ている人、首が前に傾いている人、いかり肩の人、反身の人みんな収まり方が違います
- 洋服の種類はとっても多いですよね。例えばスカートにしてもタイト、フレアー、サーキュラー、Aラインと全部覚えないといけない事が有ります。ダーツ分量も全部違います。 裏地の付け方も違います。
- 着た時に何故このしわが出るのかが分からないと直し方が分かりません。
- だから全部の形のどれでも引ける様に成れるにはやっぱり 10 年では足りないんです。
高級感が出せるのは縫製技術がどの位かで、天 と地ほどの違いが出ます。
- アパレルで長く仕事をしているといろんな縫製工場さんと出会います。当然腕のいいところは高いです。
- 同じパターンでも全く別物に上がってきます。見事に違います。
- これが商品に反映されてしまうんですね。やっぱり高い素材を使って居る所は腕のいい工場さんに出します。
- 縫製は下処理や中間アイロンとかの工程で手を抜くか、掛けるかの違いも有ります。 私も伸び止めテープとかはしっかりと張りますので、10 年たっても着られると言って頂きます。でも新しい物も買って欲しいですよね。
- 見えないところで手を抜かない。これはとっても大事なことです。上手だと言われている工場さんはプライドも高いですし、信頼も出来ます。ただ高齢化になって来て後継ぎが育たない悩みが有りますね。誠実に仕事をされて居る所は残っていて欲しいですね。
着やすい服 とはどういう物?
- お店に来て下さった方にはたいていまず着て頂きます。大抵「着やすいです!」って嬉しそうに言って下さいます
- 手を通して着やすい!って感じるお洋服はどこも突っ張らない。体が楽。手が動かしやすい。 つまりストレスを感じない事なんですね。
- では大きかったらどうか?大きいから楽かっていうとそうでは無いですよね。大き過ぎると余ったしわが体に当たりますね。動きにくいですね。お袖も大きすぎたら、手を上げた時に服全部が上がるので着にくいですね。
- 大きいサイズのお客様が前におっしゃってましたが、デパートで、自分のサイズの売り場に行くとダボーっとしてとってもブチャイクなので、どこが違うのかとずっと不思議だったけど「わかった!」って嬉しそうに言われるのです。デパートにおいてあるのは、お袖幅も広いし袖底も下がってるしどうしても叔母さんぽくなってしまうんです。私は彼女のサイズの製品は作っていないのでいつもお直しで大きく直しています。ワンサイズくらい簡単に大きく出来ます最初から直せるように作っているからです。大きくする時も出来るだけ体にフィットするように直します。若く見せないといけないでしょう?
- ハンガーに掛けているとこれは入らないと思っても着たら入って窮屈でもない。これが一番難しくて着たらカッコイイお洋服なんです
- 大きく作るのは誰でも出来ますが適度にフィットして適度に動きやすくそうすることで若く見えるのです。
- メーカーは自分のブランドのお客様に合うボディーを選び(すごい数のボディーが有ります)理想身長を決め、その体が一番きれいに見える様にバランスを整えて製品を作ります。 だからいかり肩、なで肩、反身、部分的に大きい、小さい、体の方はどこのメーカーの服を着ても合いません。それは仕方ないのです。だから後で綺麗に見える様にお直しをするか別注するしかないのです。
- メンズなんか特にそうですが体を洋服に合わせる方がカッコいいと言いますね。変にバランスの悪い自分の体に合わせすぎたら欠点が全部出てしまいます。
- 私は別注の時はかっこよく見える様に作ります。肩幅が狭い人は薄いパットを入れて肩幅を足して上げます。細すぎる人のお袖幅は広くします。体形が出すぎるのは良くないんです。昔のオーダーがダサイのはそういう事なんです。
- 最近よく聞くのですがお直しは高いから持って行かないって。でも着やすくするのもカッコよく見せるのもお直しが上手に出来たら完了するんです。ただし、洋服の構造がちゃんと分かって居るところでしないと、泣きます・・・
ほとんどの方が気にしている事は間違った思い込みです。一部分ばかりを気にして全体を見ていません。ここに気を付けて下さい。
- お客様の大半、全部といってもいいくらいミセスの方は「隠したい!」とおっしゃいます。見事なくらいそうです
- なんでもそうですが用はバランスなんですね。隠す事では無いんです。
- 例えば身長が 150 ㎝の方がおしりを隠したいからと言って163㎝の上着を着たとします。足がちょっとしか見えないですよね。人がパっと見た時まずヒップを見ますか? 全体像が目に入りません?感想は 足が短いなー でしょう?バランスがすこぶる悪いですよね。人は自分が気にしてる所をまずは見ないという事です。
- 面白いくらい、不思議なくらい同じことを言われます。「おしりを隠したい」スッポリ隠したい。自分が他人を見た時顔より前に後ろに回っておしりを見に行きますか??
- ヒップのトップが隠れたら下がっているのは分かりません。それより足が綺麗に見えるパンツのラインを整える事の方が大事です。足が長く見える様なパンツにすることです。
- ただただ隠しても綺麗には見えないし若くも見えません!全体像をバランス良くすることが一番大事なんです。
- スカート丈も自分の足が一番綺麗に見える丈というのが有ります。鏡を見ながら丈を調整して見たら良く分かります。皆形が違うし足首の細さも違いますし、身長も違います。 流行がどうより、自分の足が綺麗に見える丈を探した方が良いです。私は足の綺麗な人は絶対スカートをはくべきだと思います。だって魅力的ですもの。
- 洋服全部そうですがラインはとっても大事です。足が短くたって、上着のラインでどうにでもごまかせます。肩幅が狭い人は顔が大きく見えるのでパットのお世話になりましょう。
- 八頭身って身長を頭の大きさで割るんですよね。だから顔が小さいと綺麗に見えるんですね。だから小顔小顔って騒ぐんです。
- どこかバランスが悪い体形だったら、そこより大きいところを作ったらいいんですね。 おなかが目立って困るんだったら目線が上に来たらいいですよね。前から見て胸より肩幅の方が広かったらどうですか?無理に大きくするのも限りが有りますが、目の錯覚をうまく利用しましょう。
- ストレッチだから伸びるから無理して小さいサイズを着るのは絶対タブーです。お店で何度も遭遇していますが、お客様に「入りました!」って一緒に喜んで販売されたりしてますが、女性はサイズにくすぐられるんですね。何時もは 13 号しか入らないのに 11 号で入った!って。自分の姿を真後ろから見えないからただ入った事実に喜んでしまう。
- 洋服は中で体が泳いでいるくらいが綺麗です。ここまでお肉!と分かるような
サイズを着るのは絶対やめましょう - 隠したい部分こそ力を入れてごまかす事に努力して下さい。隠すよりごまかすのです。 うまーく人の目を欺きましょう!
- ほかに目が行く様、ポイントを上に持って行きましょう。頭は出来るだけ、コンパクトにして下さい。
- パンツの両横を引っ張り上げないで下さい。なぜそうされるのか分かりませんが多いです。脇に斜めしわが出来ます。綺麗では有りません
- 肩幅はとっても重要です。身長、頭の大きさ、肩幅のバランスがカッコよく見せるキーポイントです
- おなかが目立ちすぎるからと言ってこれもすっぽり隠そうとしないで出っ張ってるトップのちょっと下くらいまで隠れたらOKです。
- にかく全身を見て欲しいんですね。気にしている部分から目線が外れるにはどうしたらいいかを、考えて下さい。人の目は自分とは違うことを肝に銘じて下さい。
どうしたら若くカッコ良く見せられるか
- ボディーのサイズは沢山あると言いました。年代によってトップの位置が違いますしお肉の付き方も違います。若い子のボディーで作った洋服とミセスの体形は合わないんですね。ミセスの方で細いからと言って若い子のジャケットを着ると何か違和感が有りますよね。
- 襟の形も年代によって違います。もちろんお袖の形状も違います。ミセスだからと言って年代が上がり過ぎるのも良くありませんが、無理するのも不自然です。
- お袖はふと過ぎず細すぎずが綺麗です。ふと過ぎるのは年齢が上がります。
- 洋服のゆるみ分を気にして下さい。体の中の一番搾った位置を体よりちょっと上になる様にして下さい。
- 顔の傍にくすんだ色は避けましょう。よく白は顔が浮くからベージュが良いという方がいらっしゃいますが×です。ベージュはミセスが最も避けてほしい色です。ピンクが入ったベージュなら良いですが、くらい沈んだ色はタブーです。顔色が悪く疲れて見えて年齢が上がります。顔の傍に明るい色を持ってきたら、たいていの色はOKですが黒が入った赤だけはやめましょう。
- お袖の付け位置も下がっていないか、窮屈過ぎないか見て下さい。TVでも時々見るのですが何時もお袖がぴちぴちのジャケットを着ておられる方がいらっしゃいます。苦しそうだし余計に太って見えます。極端な場所が有ると人の目はそこに釘ずけになります。悪い例です。ヒップを隠そうとする人の真逆です。視線をどこへ持って行きたいかを考えましょう
- ぽっちゃりさんは後ろのウエスト位置で絞って下さい。前はバストが有り、無理ですが横から見た時に後ろウエスト位置で絞ると細く見えます。
- どんな体型であれウエストより上の位置で絞ったところを作って下さい。
- ジャケットもボトムもラインが一番大事です。ダボっと見えない様メリハリが有る方が締まります。
- 身長が、よほど高くないと、パンツが中途半端な丈にアンクルブーツを履くのはお勧めしません。足が何回も横で切れますね。けっして足が長く見えません。
- 洋服に着られてしまわない様堂々と着こなして下さいね。
参考になったら嬉しいです。日頃から思っていることを書いています。ずっとアパレルで仕事をしてきたから分かる事は沢山有りますし、それが今役立っています。パターンは命ですし財産です。今両方できる人はとっても少なくなっています。
おかげさまで着やすいと喜んでいただいて、どんな体形の方が来られても大丈夫です。腰が大変曲がってしまった方のお洋服も出来上がると喜んで頂けます。
今お直しが高いから持って行かないとよく聞きます。
なので、お店では他社の商品でも市価の半額くらいでお直しを受けています。いろんな体形の方がいらっしゃいますが、かっこよく着るにはやっぱりお直しが大事ですし買ったけれど着ないで置いてるお洋服も皆さんお持ちですので何なりと相談して下さい。
洋服の事。リメイクの事どんな事でもまずは相談して下さい
078-200-3660 荒木まで